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カピバラは哀しからずや

  • 執筆者の写真: 川村武郎
    川村武郎
  • 2018年12月6日
  • 読了時間: 1分

今回の芝居のウリは、やっぱり舞台装置。美術の多賀さんがすごいのを作ってくれた。感謝感激。やっぱりね、装置で役者のモチベーションが劇的に変わるしね。

今回のお芝居は、「死」がテーマかな? ここ数年来、この「死」が気になってます。というのは、私の中に2つの「死」がパラレルに存在している。

1つは、十代の若者にありがちな「神秘」の存在としての死。十代はめったに死なないし、死は限りなく遠い存在。であるからこそ、死に興味を持つし、時として美化し、憧憬の対象とする。「醜い生」のアンチテーゼとなる。

もう1つは、そう遠くない将来に訪れるであろうリアリティのある死。そうなのだ。私はたぶん後10年か20年ぐらいしたら死ぬだろう。ええ、そんなんウソやん!と思っていたが、さすがに最近は諦めた。十代の頃なら「オレは死ぬゾ」と言ったら、「どうして?」と言われただろうが、今では「ガン保険でも入っといたら?」と言われるのが関の山。 その2つの死が、私の中に、時にアンビバレントに、時に親和的に存在して、そのカオスな感じが何だかおもしろいのだ。

ということで、当分、この「死」の話には関わり続けることになると思う。いや、たぶん、死ぬまで考えるんだろうな。考えても仕方ないのに。



 
 
 

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